静寂ノ声

声にならない叫びをありのまま書きつける。

"独特"

"独特" という概念そのものを切り出してみる。差異を価値と考える僕からするとこの概念自体は高評価、いいね。醸し出す雰囲気が周りのどれとも違うものというのは幼い頃から僕の心を揺さぶってきた。揺さぶられる向きというのはまちまちだが何かしらの感動はある。

 

思えば、独特さが人の心を揺さぶるときその効果は随分はっきりと二極化されていくような気がする。一切の後戻りを許さぬ愛着、あるいは行き止まりのような拒絶。

異質というのはあらかた衝撃に直結するから心の揺れるその幅は大きくなるだろうことは予想できるし当然と言われれば認めうるところだとはいえ、理不尽にもニュートラルをぽっかりと空けて人々が評価軸の両端へと追いやられていく。そしてその様子を取り囲む世界から一歩離れて俯瞰してみると、僕にはその構図が大変興味深いように思えてくるのだ。