【旧帝大英語リレー 3/8】2018・大阪大学(外国語学部以外)
旧帝大英語リレー第3回です。
大阪大学です。
点火の犯大 天下の阪大です。
まあ阪大が天下取るのは何世代後の話なんでしょうね。(大阪が持ってる天下って天下茶屋ぐらいだし阪大の持ち物じゃないし
↓前回までの記事はこちらからどうぞ!↓
zekkiyoumachine.hatenablog.com
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1. 構成
- 大問4題(英文和訳・長文総合・自由英作文・和文英訳)。英文和訳(大問1)と自由英作文(大問3)は外国語学部と共通。和文英訳(大問4)は2問中1問は文学部用の(イ)と文学部以外用の(ロ)に分かれている。
- 制限時間は文学部以外は90分、文学部は105分。そもそも和文英訳の1問が違うだけで15分も制限時間が伸びるの設計ミスだよね。長文総合問題が1題しかない上に負担が軽いので、制限時間としては緩め。文学部はもはや暇。
2.難易度
全体で見ると標準的だが、第2問は比較的易しいが第4問は結構難しく、大問ごとの難易度にばらつきがある。
- 第1問の和訳問題は英文自体のレベルは標準的だが、和訳問題としてはやや難。ここ数年易しめの問題が続いてきたので今回は少し締めにかかっているのかも。
- 第2問の長文は本文レベルはセンターよりちょい上ぐらいで、第1回の北海道大学と第2回の東北大学の間ぐらい。設問は解答根拠が明確なので取り組みやすい。
- 第3問の自由英作文は「印象的な失敗談とそこから学んだこと」というある種自虐的な問題だった。比較的書きやすいテーマだった。
- 第4問の和文英訳は総じてやや難。特に文学部用の(B)-イが難しかった。逆に文学部以外の受験生が解く問題(B)-ロは標準的な設問だった。
3.気になった問題
(1)大問1-A
個人的に今年の大問1は良い問題だったと思う。ここ数年続いていた比較的素直な和訳問題(例えば2015年の問題Aとか)と比べると難しく、頭を使わせる側面があったように感じられる。
例えば問題(A)の冒頭の1文に出てくるOur younger selvesをどう処理するかという点も暗記してればなんとかなるようなものではない。
Our younger selves feel that time moves slowly, whereas, with advancing years, time seems to fly at an ever-quickening pace.
また、今年の受験生のうちボーダーラインあたりにいる人が苦しみそうな部分といったら、最後にある以下の表現だと思う。
there may be a renewed focus on making the most of one's allotted time in life
この部分はあまり見慣れない形をしているので混乱してしまいがちだが、a renewed focusを動詞的に訳すことができれば少し処理しやすくなる。
来年度以降も2問中1問はこういう問題が出てくれるとおもしろいなあ
(2)大問2-設問(6)
この問題は必要だったのだろうか。「下線部(d)のように筆者が考える理由を本文から探し、日本語で答えなさい」という設問文があるのだが、探す必要がまったくない。
Children and chimps and crows and octopuses are ultimately so interesting not because they are smart like us, but because they are smart in ways we haven't even considered.
答えが直後に書いてある。not A but Bにさえ留意すれば書けてしまう。もっと問題のネタになりそうなところはあるのになんでこれにしたのか…
まあサービス問題ってやつか。
(3)大問3
「人生、誰しも失敗がつきものですが、あなたはこれまでどのような失敗を経験し、そこからいかなることを学びましたか。最も印象的な事例を具体的に1つあげ、70語程度の英語で説明しなさい。」
この問題作った段階で阪大の採点ミスの指摘は入っていたのだろうか。だとすると自虐的でおもしろい。
まだ判明してなかったとしたら偶然だね。占い師なれるよキミ。